フランス地方都市で学ぶ魅力 / お城の語学学校・ランブイエの体験記

フランス語学習

会社勤めをしながら、有給休暇を利用して挑戦したフランスプチ留学。

ホテルから学校通い、ホームティーチャーズレッスン、ホームステイと体験してきて(留学方法について詳しくはこちら”有給を使ってフランスへプチプチ留学“をご覧ください)

さあ次はどうしようかな?と考えていた頃、留学パンフレットで見つけたこのお城は、なんと語学学校でした。

ランブイエは森に囲まれた美しい街で、私が通ったのは、お城を改装したユニークな語学学校。古い石造りの建物の中で学ぶフランス語は、教科書だけでは得られない特別な体験でした。

残念ながらこの学校はすでに閉校していますが、ここで過ごした日々は『フランス地方都市で学ぶことの魅力』を教えてくれました。

 

ランブイエのお城の語学学校で学んだ日々

学校のある Rambouillet(ランブイエ)は、Île de France (イル・ド・フランス)地域圏のYvelines(イヴリーヌ)県にあります。

パリ Gare Montparnasse(モンパルナス駅)で、イル・ド・フランス行きの切符を買い、特急で30分。途中、Versaille(ヴェルサイユ)駅に停まります。

各駅停車に乗ってしまうと、1時間かかるので要注意。一度、間違えて各駅停車に乗ってしまったのですが、だんだんと人が少なくなり、車内が閑散として少し怖くなり緊張してしまいました。


切符は自動券売機で購入できます。操作がわからない場合は窓口へ。

パリからそう遠くないのに、電車が進むとのんびりとした風景に切り替わります。ランブイエには、お城や競馬場があり、週末の小旅行にも良さそうです。

さて、ランブイエ駅に到着後は、学校から予め渡されていた地図を頼りに、お城へ向かいます。駅のホームから改札までの階段では、さりげなくスーツケースを持ち運んでくれた親切な方が!感激。。

 

途中、道に迷った際は、どの方も親切に教えてくれます。20分ほど、スーツケースを転がしながら、ようやく学校が見えてきました。

入口でワンちゃんがお出迎え。

宿泊は寮を選択してみました。新たな体験にワクワク・・。ラッキーなことに、二人部屋を一人で使わせてもらいました。

ランブイエでも、エッフェル塔とこんにちは。

同じように、駅からスーツケースを転がして来た日本人の方と、施設の説明を受けました。この頃はまだスマホの海外通信が高額な時代だったので、パソコンの使える部屋があることが確認できたときの安堵感を覚えています。

そしてその夜、早速洗礼が…。シャワーを浴びてシャンプーしている最中に、お湯が出なくなったのです>_<

季節は10月。夕方になるとグッと冷え込みます。寒かったですが、仕方がないので、冷水で流しました。後から聞いたところによると、施設が古く、改装計画中だったので、当たりハズレがあるのだとか…

その後は、暖かいシャワーを求めて、自分の泊まる寮のお隣まで、毎日借りに行きました。ヨーロッパ旅ではよくある話。でも実際に遭遇すると、二度と同じ目には合いたくない!これを機に、宿選びに慎重になってしまいました。

そんなこんなで、バタバタな初日を過ごした翌朝。目にした景色がささくれ立った心を、柔らかくときほぐしてくれました。

ひんやりとした朝のおいしい空気と、美しい紅葉。

校内にある食堂は、朝昼晩ともに利用できます。いつも食堂に入ると職員さんがBonjour! と温かく迎え入れてくれました。習ったフランス語を使って、簡単な会話を楽しみます。

 

朝食後は、授業の前にレベルチェックテストを受けてクラス分け。その後早速授業に入ります。クラスに入ってみて自分のレベルと合わなかったら、教務の方にお話しして、クラス替えも可能です。

私は初めに入ったクラスが難しかったので、一つレベルを下げました。レベルを下げずに踏ん張るというやり方もありますが、自分に合ったやり方を選ぶのがいいですね。

クラス替え交渉もフランス語で。今自分が知っている単語を使って会話を試すチャンス。教務の方は熱心に耳を傾けてくれて、無事交渉終了。

 

授業は朝からトータル6時間。宿題も出るので、なかなか外へは出ませんでしたが、たまの休み時間を見計らって街へ繰り出します。

小道が可愛らしい。

学校の友達と一緒に、先生に教えてもらったお勧めのクレープ屋さんへ。

充実した時間は、あっと言う間に過ぎていきます。私は一週間の有給休暇を使ってランブイエに来ましたが、一週間しか滞在しないことに対して先生を含め、日本以外の国の生徒は皆、驚いていました。

「一週間しかいないの?」とよく言われました。私は一週間でも長い方だと思っていましたがその反応をみて、もっと休めたらなぁ。。と思うように。

日本の現状に嘆いても仕方がないので、今できることに目を向けてみます。たった一週間でもやってみるなら大きな一歩、景色が変わります。

飛行機に乗り、電車に乗り継ぎ、道を尋ねながら学校に辿り着き、先生やクラスメイトと出会い、自分と向き合う体験。パリにはない景色や体験ができて、また新たなフランスの一面を発見した旅でした。

 

パリ以外の町で学ぶ楽しさ

静かな環境で集中できる

パリのような大都市は刺激的ですが、観光や娯楽が多く、勉強以外の誘惑もたくさんあります。その点、ランブイエは静かな環境で、落ち着いて学びたい人にピッタリでした。

少人数クラスで先生との距離が近い

クラスは10人ほど。先生と生徒の距離が近く、質問しやすい雰囲気がありました。授業の合間にフランス文化や地元の習慣についても話してくれて、語学+文化体験が同時にできた気がします。

地方都市留学について

お城の語学学校ランブイエでの時間は、今はもう体験できない貴重な思い出ですが、『フランスの地方都市で留学する魅力』は、今も多くの都市で味わえます。下記はほんの一例。フランスの地図を広げて、興味を持った地域を調べてみましょう。

  • リヨン:フランス第二の都市。美食の街として有名で学生の街としても人気。
  • モンペリエ:南仏の陽気な雰囲気と、学生が多い活気ある環境。
  • ナント:歴史と文化が豊かで、比較的物価も安め。

 

フランス留学を考えている方は、ぜひパリだけでなく地方都市も候補にしてみてはいかがでしょうか。生活コストを抑えて、落ち着いた環境でフランス語を学びたい人にとって、きっと素晴らしい経験になるはずです。

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